人はその一生のなかで、さまざまな人と出会い、別れ、さまざまな出来事を経験します。そして、ときにそれは自分を苦しめる出会いであったり、辛く悲しい別れであったり、途方にくれるような経験であることもあります。

　あるいは、とくにこれといった原因はないのに、漠然とした不安や寂しさがつきまとうこともあります。そうしたとき、自分ではどう収まりをつけていいのかわからないような感情があふれてきたり、身体に変調をきたしてなかなかもとに戻らない、ということがあります。 

　精神分析理論や臨床心理学では、こうした心や身体の変化を、とても苦しいものではあるけれど、その人自身の内側から発せられたサインと考えます。

　そして、そうした出来事にはどんな意味があるのか、そのとき本当はどう感じていたのか、カウンセリングのなかで一緒にみつめていく作業を積み重ねていきます。 

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 　そうした作業は、ときに辛く苦しい局面を迎えることもありますが、少しずつ自分の人生を自分自身の足で歩んでいくことを目指しています。